さまざまな分野から発生する貴金属含有スクラップを回収し、リサイクルしています。
金・銀・プラチナ・パラジウムなどを、現代のモノづくりに欠かせない貴金属製品として再生することにより、資源の有効活用と産業の発展に貢献しています。
事業領域
強みと想定されるリスクへの対応
貴金属リサイクル事業
貴金属リサイクルを支える事業フィールド
パソコン、スマホや家電製品に使われている電子基板には、金・銀・パラジウムなどが含まれています。わたしたちは、使用済みの製品に含まれる電子基板や製造工程で排出される端材を回収し、粉砕・選別などのプロセスを経て、貴金属リサイクルを行っています。精確なサンプリング・高度な分析技術も強みです。
電子部品や半導体の製造プロセスで使用される装置はその各部品を定期的に精密洗浄することで品質の確保に努めています。わたしたちは、お客さまからそれらの部品をお預かりし、部品に付着した貴金属の剥離・回収を行っています。回収された貴金属は材料としての返却も行っています。
貴金属メッキによる表面処理は耐食性や電気伝導性に優れているため、工業分野から装飾分野にいたるまでさまざまな場面で行われています。わたしたちは、独自に開発した電解式貴金属回収装置を活用して、メッキ液等に残る貴金属を回収し、再資源化しています。お客さまのご要望によって貴金属化成品としての返却も行っています。
自動車には排気ガス中の有害物を無害化するために触媒が取り付けられており、これら触媒にはプラチナやパラジウムなどの貴金属が使用されています。わたしたちは独自の技術により、自動車触媒、化学触媒などからの貴金属やレアメタルのリサイクルに取り組んでいます。
歯の治療にて使用されるクラウンやインレーなどの補綴物は金・銀・パラジウム合金が主流ですが、種類によりそれぞれの貴金属の含有率は異なります。それらを歯科医院や歯科技工所などのお客さまからお預かりし、リサイクルを行っています。回収・分析・報告まで一元管理する独自のシステムで、高い価値還元を実現しています。
不要となった貴金属ジュエリーや装飾品、製造過程のあらゆる工程で発生する貴金属の加工くずを、買取業者や製造・加工業者より回収しリサイクルを行っています。精確な分析に加え、品質の高い貴金属製品を提供しています。製造・加工業者のお客さまへは原材料としての返却も行っています。
貴金属の回収・リサイクルのフロー
回収先の事業フィールドにより異なる性状や混合物を伴ったリサイクル原料に対して、最も効率的な回収を可能とする貴金属の回収工場を日本ならびにアジアで展開しています。また、貴金属・レアメタルの種類に応じた最適な方法で効率よく精製する設備をフル活用し、お客さまのニーズに的確に応えています。
リテール事業
2024年、リテール事業部を新設するとともに公式オンラインショップを開設し、一般向け貴金属の販売を開始しました。これまでBtoBを事業の中心としてきましたが、当社グループの高い技術力による高品質な製品をお客様に届けることで、現物投資資産としての貴金属の魅力を広めていきたいと考えています。
公式オンラインショップ
グローバル展開
1994年からアジア拠点展開を進めています。デンタル業界やエレクトロニクス業界を中心とした貴金属リサイクル事業を、日本で培った技術と現地の市場特性に合わせたビジネスモデルにより展開し、拡大させてきました。さらに、2015年3月にAsahi Refining(北米精錬事業)がグループに参加したことで、事業エリアを北米にも拡大しています。
北米精錬事業
米国およびカナダにおいて鉱山由来の金・銀の精錬事業を行っており、世界トップレベルの精錬規模を誇ります。
鉱山会社から入荷される金・銀の原材料は、日本国内やアジアで取り扱う原材料とは貴金属の含有率、不純物の成分、入荷量の規模が大きく異なります。それぞれの原材料に対応するため、北米では主に高温で溶かして貴金属を分離する乾式処理を採用しています。また、精錬事業をプラットフォームとした新たなサービスの開発にも努め、金融サービス、付加価値の高い製品製造、最先端倉庫での貴金属保管などでお客様の多様なニーズに応えています。
事業全体の収益概略図
金融サービス・倉庫事業のプロセス図
前渡し取引
収益構造のポイント
- 原材料入荷から製品返却までの納期を短縮して製品を返却
- 契約納期前に返却することで「前渡し日数分の金利」を取得
- 原材料を受領後に前渡しするため貸倒リスクは無い
倉庫事業
収益構造のポイント
- Asahi RefiningでNY商品取引所(COMEX)規格の製品を製造
- Asahi Depositoryに入庫するとともに、先物売りを実施
- 先物の買い手に製品を受け渡し、保管料を毎月受領