研究開発体制
独自の研究開発を追求する「テクノセンター」
「貴金属のリサイクル」、「水素・重水の利活用」、「新事業の創生」のために、独自の研究開開発と分析技術開発を進めています。その中枢が神戸ハイテクパーク内にある「テクノセンター」です。品質向上と技術革新を通じて社会にさらなる貢献をしていきます。
研究開発
常にニーズを先取りし、新技術の開発と蓄積された要素技術の応用を通じて、新製品、新事業の創生に努めています。
- 貴金属・レアメタルの分離・精製技術
- 貴金属成形加工技術
- 脱炭素化技術の開発
- 水素・重水利活用技術の開発
精製技術
リサイクル原料処理に有効な湿式貴金属精製技術に加え、北米で実施しているプライマリー原料処理に有効な乾式貴金属精製技術の開発を行っています。湿式・乾式の両精製技術を進化・融合させることによって、あらゆる原料に対応できる効果的な貴金属精製技術を確立しています。
剥離技術
電子部品や半導体の製造で使用する部材・治具などの表面に付着した貴金属を回収するために、部材・治具を損傷することなく、安全かつ確実に貴金属を化学剥離および物理剥離する技術を開発しています。
分析
当社グループの分析機能の中枢として、最新分析機器と高度な分析技術で多岐にわたる企業活動を支援しています。また、お客様の信頼を確実に保持し、高める役割を担っています。
- 新規分析技術の開発
- 各工場・営業所分析グループの技術指導
- 貴金属製品の品質分析
- 工場排水などの環境分析
- 環境計量証明事業
分析技術
お客様との取引を正確かつ迅速に行うことを目的として、X線や誘導結合プラズマ(ICP)発光を用いた分析技術を開発しています。アサヒリファイニングも含めた貴金属分析の高度化を図っています。
エンジニアリング
最先端技術を駆使し、各分野のエキスパートが、国内外の拠点における各設備の設計・製作・施工・メンテナンスなどを行い、設備の安全かつ安定的な操業の支援をしています。
- 設備および建屋の設計・製作・施工・管理
- 既存設備の維持管理・メンテナンス
- 顧客先への貴金属回収設備設置・維持管理
- 設備のIoT・ロボティクス化支援
導入事例
Eスクラップのリサイクル技術確立
廃電子基板に含まれる貴金属量を高精度に把握することができるサンプリング・分析新技術を確立し導入しました。現在のアサヒプリテックの主力事業の一つであり、国内外からの多様な入荷物に対応しています。
貴金属剥離・洗浄技術の開発
半導体製造装置および治具に付着した貴金属を短期間かつ高精密に剥離・洗浄するプロセスを開発し事業化しました。種々の洗浄技術を効果的に選択し組み合わせ、お客さまの様々なニーズに応じて最適なサービスを提供しています。
海外工場におけるプロセス改善・新設備導入
国内だけではなく海外グループ会社の製造プロセス改善にも取り組んでいます。様々な不純物を含んだ原料に対応しながらも高品質の製品を安価で安定的に製造するために、各種プロセス改善、製造設備改良を各国の現地スタッフと協力しながら進めています。
知的財産
テクノセンターでは、1998年の開設以来、これまでに貴金属、希少金属の分離・回収・加工、廃棄物の無害化処理・再資源化の分野で、数多くの独自の技術を生み出してきました。さらに、精製技術・分析技術において多数の非開示技術ノウハウも有しており、多様なスクラップ・廃棄物への対応力と、製品の高い品質を支えています。
知的財産部門では、これらの特許の出願・管理、非開示ノウハウの管理、商標の出願・管理を行っています。
特許出願実績(累計)84件(2024年3月31日現在)
生産体制
受入から最終製品化までのワンストップを実現
「坂東工場」
生産の流れ
検品・
前処理
お客様からお預かりしたデンタルの撤去冠やジュエリースクラップを個別に検品し、最適な処理フローへの選別を行っています。また、最新設備を導入し、薬品再利用による循環型湿式処理でコスト低減を実現するとともに工場から発生する廃液量抑制など地球環境にも配慮した操業を実現しています。
分析
原料や組成にあった分析機器・方法を用いて高い分析精度を提供しています。また、お客様のニーズにも柔軟に対応し、迅速かつ正確な分析手法の選定とともに信頼性向上へ取り組み、貴金属分析の高度化を実現しています。
精製
前処理で発生するさまざまな組成物を、当社が創業時から培った経験を基にした高度な分離・抽出技術を用いて、高い純度へ精製します。自動化設備を導入し、安全かつ人にやさしい作業環境や効率的な操業を実現しています。
溶錬・
成形加工
貴金属の乾式精錬技術を用いて不純物元素を除去しグラニュール、バーなどを鋳造し高品位な貴金属地金を成形します。設備の制御は高度なロボテクス技術で自動運転が進んでおり、IoT技術で稼働監視するなど夜間自動操業も実現しています。
製品化
高品位な貴金属地金は、市場や顧客ニーズに応じた規格・形状の製品製造を行い販売納入しています。また最終製品は識別用のシリアルNo.を付与し、原材料の履歴、製造履歴、計量値、製品純度などのトレーサビリティ管理を行っています。
グループクオリティ
国内外で高い評価を受ける確かな品質
アサヒメタルファインは一般社団法人日本金地金流通協会の正会員で、金・銀・プラチナ・パラジウムの地金は、大阪取引所(OSE)の受渡供用品としてブランド認証を受けています。さらに、金・銀はLBMA(The London Bullion Market Association)、プラチナ・パラジウムはLPPM(The London Platinum and Palladium Market)のグッド・デリバリー・バーとして認定を受けており、確かな品質が世界のマーケットで高く評価されています。
ISO9001(品質管理の国際規格)
ISO9001は、製品やサービスの品質保証を通じて、顧客満足向上と品質マネジメントシステムの継続的な改善を実現する国際規格です。
AREホールディングスグループでは、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001を取得し、高品質な製品とサービスの提供を行っております。
ISO14001(環境マネジメントの国際規格)
ISO14001は環境マネジメントシステムの仕様を定めた国際規格であり、環境負荷低減のための組織活動を持続的に構築、実施することが求められます。AREホールディングスグループでは、次世代からの預かりものである地球資源を守り、環境保全の永続的改善に取り組んでおります。